夕方の帰り道。なんとなく寒く感じる、この時間。
私は、彼氏こと理央くんの帰りを待っていた。

「うーん。理央くん、遅いなぁ。
 部活が長くなってるのかなぁーー。」

そう思いつつ、校門の前で待っていると、

「悪い。待った?」

私の大好きな理央くんが息を切らして
走ってきてくれた。ふふ。髪の毛、はねてる。

「大丈夫だよ。でもちょっと待ったかなー」

そう言って理央くんを見ると、

「じゃあ、ささっと帰りますか」
「うん。そーだね」

私と理央くんはどちらかともなく手を繋いだ。
そうして、その後は必ず私を道路側には歩かせない。
ちゃんと私を守るように歩くんだ。

「……好きだなぁ………」

こうゆう優しいとこが大好き。
ちょっとツンツンしてて、優しさとか分かりにくいけど、
いつもいつも、私を一番に考えてくれる。

私は無意識にぎゅっと理央くんの手を握っていた。

「ん?どーかした?」

そう言って、私を見てくれる。

「ううん!ただ好きだなーあと思ったの!」
「ふっ。なんだそれ」

……うん。やっぱり好きだよ。

私が、急に足を止めると……
どーかした?、そう言いたそうな目でこっちを見た。

「……よーし!理央くん!
 私を受け止めてねーーー!」

そう言うと、私は理央くんの背中に
思いっきり飛びついた。

……ん。理央くんの匂いだ。

「急にどーしたんだよ」
……ふ。少し慌ててる。
「大好きだなあーと思っただけ!」
「また、それかよ。
 ……でも、俺も。好きだよ、真菜」

はぁー……。もう、
 「大好きだよ、理央くん」

そういうふうに思っちゃう、今日この頃。