今日発売の本があったはずだ。 僕は学校から少し離れた本屋に向かった。 お目当の本を探し、見つけ、買おうとした。 ピックアップされているコーナーにある一冊の本が僕の目に留まった。 『優しさ』という名の本。 なぜだろう。 僕には全く関わりがないもののはずなのに。 いや、むしろ、関わりがないから、目にとまったのか。 僕は立ち止まる。