急いで靴を履くと、校門を出て駅へと向かう。
私はもう子供じゃないんだから!
絶対にこの夏に大ちゃんに女って認めさせるんだから。
そんな思いがグルグルと頭の中を回っていた。

駅に着くとキレイな女の人に声を掛けられている大ちゃんの姿が目に入って足が止まった。
自分のセーラー服が風になびいた。

余りにもその女の人と自分の違いがはっきりとしすぎて、声を掛けられずにいた。