ケータイ小説 野いちご

【完】溺れるほど、愛しくて。

闇のパンドラの箱



《萩花side》




慶さんと付き合い始めて一ヶ月が経ち、夏休みが終わりあたしも今日から学校に行くようになった。


放課後、裏出口から学校を出て狭間さんがいても連れていかれないように隠れながら“BlackCity”へと帰った。


この街を歩くのはもう慣れた。


そりゃあ、まだ変な目で見られることはあるけど
『気にするな』と慶さんが言ってくれたから気にしていない。



「久しぶり」



後ろからどこかで聞いたことがある声がして振り返った。


すると、そこにいたのは五十嵐という人だった。


そういえば…慶さんと知り合いだったんだっけ?


一体、二人はどういう関係なんだろう……



「あっ…お久しぶりです」



って、何あたしってば普通に返しちゃってるの。



「アイツのところに行くの?」



アイツって…きっと慶さんのことだよね?



「はい」


「アイツなんてやめときなよ。
付き合ってもいいことないよ」




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