私の好きな人は、不器用だ。

「あのさ…」

少し眉間に皺を寄せて怒ったような顔。
でも実際は照れてるだけだったりする。

「明日のことなんだけど」

ほら、少しだけ口角が上がった。

ずっと見てきたからわかるよ。

「裕翔、緊張してる?」

「…そりゃ、まぁ。」

あの紳士で優しくて、余裕たっぷりだった裕翔が、顔を赤くして恥ずかしそうにしてる。