ちゅんちゅん……
白い朝日の中、小鳥のさえずりで目が覚めた。
見慣れた白い天井か視界一杯に広がる。
うーん、今日もなんて清々しい朝……。
………朝?
「あさ……っ!?!?」
あたしは枕元の時計を手に取った。
七時ちょっと前。
あたしは目をまん丸くする。
昨日はたしか……、そう!
あたしは気絶して、そこから記憶がない。
どうやって家に帰ったの!? ていうか神代君は!?
そこであたしははっと気付く。
さっきからお腹のあたりに何か重みを感じる。
そろーりと視線を向けてみると、まことに信じがたいことに。
「か、神代君……」
彼はあたしの腹部に頭をのっけて、すやすやと子供のように寝息をたてていた。
まさか一晩中ここに……?
「お前らの初お泊まりこんなもんかよ」
けらけらと笑う声に顔を上げると、おかしそうに笑いながらレイがこっちを見ていた。
あたしはただただ呆然とする。
は、初お泊まり……。
あたしは地味にショックを受けた。
いやいや、問題はそこじゃないでしょ、あたし。
何なのこの状況!
何がどうしてこの二人(?)があたしの家に……!?
とりあえずこの安らかな天使の寝顔をしている神代君を起こさねば!
「あ。そういえば「春也っ、起きて!」
レイが何か言いかけたけど、あたしはそれを無視して彼の肩を揺さぶる。
どうせろくなこと言わないんだから、耳を傾けるだけムダ。
そんなあたしを、レイは目を細めて見ていた。
その顔がどこか面白がっていることに、あたしは気づきもしない。
「んぅ……」
寝起きのくぐもった声を出して、神代君がゆっくりと目を開ける。
むくりとベッドに寄りかかっていた体を起こす彼。
焦点の定まらない虚ろな目と目があった瞬間、彼の瞳がきらりと輝いた。