そんな辛い事があった中2の夏。

私はぼーっとしてることが多くなった。家では部屋に引き込もり、登下校中も上の空。

毎日毎日それが繰り返されるだけ。



そんなある日事故が起きた。



ぼーっと歩いていてみていなかった、気づかなかった…自分が歩いている横断歩道の信号が点滅していることに。

周りに人がいて、ずっと「あぶない!」と叫んでいたらしいが、私の耳に届かなかった。止めに来れる範囲に人はおらずそのまま…



私は乗用車にはねられた。



目が覚めると見知らぬ天井があった。

そして横にある点滴を見て、あ~病院か…って気づいた。そしてつい先程の事故を思い出し起き上がった。

…つもりだった。しかし、自分の体はうまく動かず、痛みが走った。

すると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。



莉心
「み、碧音?起きたの???」



「うん…」


莉心
「碧音ママ〜!碧音パパ~!碧音が碧音が起きたよ!!!」



「何?そんな大げさな…少し眠ってただけじゃん」



私は気づかなかった。小さいけれど大きな違和感に。



莉心
「何、言ってるの…」



「え…?」


父、母
「!!!!!!!」



「どうしたの???」



「碧音…ほんとにほんとに生きてるんだな…」



「…よかっ…た…」



2人とも泣き出した。となりに居た莉心も。

意味がわからずに寝たきりの私。




「碧音。お前な、1年も眠っていたんだぞ。」



「え…?」



私は、お父さんと、お母さん、莉心の顔を交互に見ていた。
理解ができなかった。







私が…1年も…眠って…いた???