<ナミダ>

心がいっぱいいっぱいで

なにも喉を通さない

頭もいっぱいいっぱいで

なにも食べる気がしない

止めどなく溢れるナミダ

止まることのない嗚咽

息の吸い方もも忘れてしまいそうなほど

乱れた呼吸に混じるナミダ

それが失恋


そう思っていた

心は隅から隅まで空っぽで

食事は喉を通り越す

頭も隅から隅まで空っぽで

お腹は普通にすいている

乾ききった私のナミダ

流れることない悲しき川

深呼吸ができてしまうほど

整っている私の呼吸


落ち着いている自分のことが

大嫌いでしかたがない

落ち着いている自分のことが

バカに見えてしかたがない

失恋でおった心の傷は

消して深くはないけれど

失恋したにも関わらず

一ミリも悲しくないことに

私は苦しんでいる

ナミダは流れることない

それほどまでに軽い恋

そんなに軽い恋なのなら

はやく忘れてしまいたい

だけど忘れられないのは

私が女々しいからなのか

私が後悔しているからなのか


空っぽのままの

心のタンク

空っぽのままの

ナミダのタンク

そのタンクの中身をためる

その方法を教えてほしい

ナミダナミダナミダナミダ

悲しいこともたくさんある

苦しいこともたくさんある

でもナミダはでないんだ

でもナミダはでないんだ