と、歩いて来たものの…


壮介くんはきっと家にいるだろうし、今会いに行っても迷惑だ。



…困った。


そんな時だったーー、




「皐ちゃん」




……え、


そこには私の家の前に立っていた壮介くんの姿だった。



「何してんの、もしかしてずっとそこにいたの?」


「うん…だって皐ちゃんとちゃんと話したかったから」



そして壮介くんが私に近づき、肩に頭を乗せた。



「……寒かったー」



そっと腕を背中にまわすと、その背中はひんやりとしていた。



「バカじゃないの、こんな寒い中待ってるなんて…風邪引いたらどうすんの?」


「どうしようね、皐ちゃんのせい」


「もういい、早くこっち」



壮介くんの腕を引き、家に入れた。