満面の笑みでグラスを受け取ると、直ぐ様勢い良くグラスを傾けた。 『拒否以外の選択肢無いですから!照れてませんし!』 私の反応がよっぽど楽しかったのか満足気に口角を上げて私を見下ろしている。 「相変わらずお堅いね~。…はい、ご馳走さまっ。」 『はい、お粗末様でした。』 大きく伸びをして私に背中を向けたその時、 「…俺、そろそろ帰ろっかな。」 ……え?帰る…? ボソッと聞こえた独り言に即座に反応してしまった。