*夏音side*
幾斗の料理修行が始まってから早いもので約一年が経とうとしている。
季節は冬─。街中では、色鮮やかなイルミネーションが点灯していたり、ちょっと早いけどクリスマスソングが流れ始めていた。
買い出しの為に私は一人、エコバッグを片手に行きつけのスーパーに向かっている途中。
『…もうすぐクリスマスか♪』
周りのイルミネーションを見渡してみるけど瞬時に感じるツンと鼻を刺す寒さに、思わずマフラーの中へ鼻を隠して体を小さく丸めた瞬間ほんのり香る甘い匂いにトクンと胸が小さく音を立てる。
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