*夏音side*

早朝六時五分―。私の愛しい彼はまだ夢の中。あどけない可愛らしい寝顔で眠っている。

『~~。なんかヒリヒリするなぁ……。』

いつもより、やや赤くぷっくりと膨らんでいる唇を指でちょこっとつまみ、洗面台の鏡を覗き込む。

冴木君の部屋に泊まった日。我儘言って良いよと言ったばかりに彼の甘えスイッチがオン。
それから色々と彼の甘えを受け入れた私。

そのうち小悪魔な彼が顔を出し、ちょっと恥ずかしくなるような要求にも答えたせいか…思い出すと顔が熱くなる。