「お母さん、お願いだから考え直してよ!」
「だめよ。もう決まったことだから。」
目の前の母親は全く聞き耳を持たない。
どれだけ娘が懇願しようと、考えを改める気は無いらしい。
「引っ越しなんて私嫌だから!友達と離れたくないし!」
「陽万理、これはあなたの為だって何度も言ってるでしょう。」
このやり取りが、かれこれ3日も続いている。
だけど、私は諦めるわけにはいかなかった。
だって、よりにもよって引っ越し先がーー




田舎の高知県なんて。