朝日が綺麗な朝。


小鳥がチュンチュンと鳴いている朝。


ふっ…実に優雅な朝だ。


「けーんたーー！何バカな夢みてんの！はーやーく起きてーー！！！」


布団ごと吹っ飛ばされて大きな音を立てて転がる俺。


実に…無様だ…


「いってー、もうちょっと優しく起こしてくれよ。」


えっ？何で牢屋で朝を迎えているんだって？


それには深い訳があるんだ…


昨日の晩、原因不明の寮大爆発事件が起こった。


寮は中まで綺麗に真っ黒焦げになって住めない状態に…


そこで看守長がとった対策は、


「自分が担当する房のところで囚人と一緒に過ごすっていうのはどうだ？いい案だろ？！」


その案には全員大反対。


でも、看守長は勝手に決定してしまい、今に至る。