がしゃん…


囚人を檻に入れたあと、俺は医務室に寄った。


「大丈夫か?鈴。」


ベッドに横たわる鈴の姿は、最後に見た姿よりかはだいぶ良くなったように見えた。


「もう大丈夫だよ。」


そう言う割には目が死んでいる。そして、顔を青くさせながら囚人のことを聞いてきた。


「きゅ、九番は…?まさかお前らにまで怪我をさせたのか?」


「いや、六十三番が軽い切り傷だけで済んだだけだよ。」


「そ、そうか。ならいいんだ…」


ホッとしたような表情を見せる鈴。