ある日私は夢を見た。
小学生の頃友達複数人とかくれんぼをしていた私は隠れていた箱の中に閉じ込められてしまった。出ることができず私は箱の中で泣いていた。その数時間後箱の扉が開きオレンジ色の光が箱の中を照らした。その光に気付いた私は顔を上げた。私を見下ろしていた男の子は太陽の光で顔は見えなかったが口元は見えた。優しく大丈夫?と聞いてくれたあの口。男の子なのにヤンチャな雰囲気は全く無く怪我はない?自分で出られる?手を貸そうか?と聞いてくれたあの男の子が私の人生の初恋だった。あの時手を貸してもらえばよかったものの私は自分で出られると答えてしまった。そのため男の子の顔は最後まで見ることができなかった。今でもその顔はわからない。なぜ私があの箱に隠れていたのがわかったのかも未だにわからない。