麻里花の行きたがっていたアウトレットで無事に買い物を済ませて夕飯の買出しにスーパーに寄って帰宅した。


麻里花は早速買ってきた食器を洗って拭いて使えるように準備しつつ夕飯の準備を始めている。


俺の家には泊まったりご飯作ったり食べたりもよくしていたので麻里花にとって勝手知ったる台所である。


「彩人くん、今日の夕飯は時間もないからパパッと出来るものにしちゃうね!」


「あぁ、それじゃあ風呂の準備しとくから夕飯よろしくな」

通りがてら返事して頭をポンポン撫でる。


「うん、今度はゆっくり時間が取れたら凝ったもの作るからね!」


「あぁ、今から楽しみで仕方ないな」

そう微笑んで俺はお風呂場の方へ行った。


湯を張り蓋をして戻ってきた頃にはダイニングテーブルの上にはカルボナーラのパスタにチキンのトマト煮、コンソメスープ、サラダが敷かれたランチョンマットの上に綺麗に並べられていた。


「麻里花、美味しそうだよ!麻里花疲れてたはずなのに作ってくれてありがとう。」


そう麻里花に言うと照れながらも

「そんな、荷物持ちして運転もしてくれたんだから彩人くんの方が疲れてるはずだもん。私が返せるのってこんな事くらいだしね。」

肩を竦めつつ苦笑いしながら言う麻里花

「俺は麻里花がそばに居てくれるだけで幸せなのにご飯まで作ってもらったらどうしたらいいのか分からなくなるくらいの幸福感を感じてるよ。だからそんなに卑下するような事を言うなよ。」

そう言って麻里花を抱きしめた。