誰もいない昼間のこと〜







いや、誰かいたのかも知れないけど、まるで私たち二人しかその建物にいないかのように物音がせず、暗くてひんやりとした空気が流れた。









「イヤっ!辞めてください!」









力強く腕を引かれる。その反対の手で近くの柱を掴んだけど、すぐに引き離される。








足で力一杯踏ん張るけど、その抵抗は虚しく、ズルズルと事務室に入れられる。










扉が閉まった瞬間に、絶望感が襲ってくる。








それと同時に着ていた服は剥ぎ取られた。









何も身につけないまま、館長の寝る恐ろしく冷たいベッドに仰向けにされる。









シーツに染み込んだ汗の匂い…。









気づくと両手は縛られ、口には何かで塞がれ。








抵抗をすれば拳が飛んでくる。







まだ高校生の私には一発一発が重く、意識が朦朧とする。








そして体中に激痛が走り、それは恐怖と共に襲いかかった。








それをまるで第三者であるかのように、私は遠くから眺めている。









長いことかかって、ようやく男は私の中で力尽きた。








その光景がなんとも言えないほど悲しく、目に焼き付く。







そのシーンだけが、何度も繰り返される。








ドクドクとお腹中に何かが広がる。








男が離れると、私の体からドロっと黒っぽい、いやあれは赤。真っ赤な血が流れ出る。









その瞬間、私は第三者の立場から、ベッドの上に仰向けになった。








誰かに助けを求めたいけど、声が出ない。涙がひたすら頬を伝う。