「…しもべ、とは…???かの、いや、友人とかではなく」


彼女と言い掛けて飲み込んだ。
なんだか図々しい気がした。


「僕は今怒ってます。ゆえに罰としてしばらく色々と手伝ってもらいます」


「助手、でもないんですね」


「助手ならいいんですか??」


「あっ、いや、まあ、あの」


しどろもどろになる。


けれど。
玄関を入るなり、壁ドンされた。至近距離で、


「とにかく罰です。大人しく従ってもらいます。免許証はお預かりします。出してください」


一体、何に怒ってるんだろう。


でも。
なんか嫌じゃない。
どういう訳か。


それどころか、独り身ということが確認できて、なに気にほっとしている自分がいる。