「ついに就活終わったんだね〜!本当、お疲れ様!!」


春兄から連絡があり、私たちはファミレスにいる。


『一緒にメシ食べないか?』というお誘いだったのだけれど、まさかこんな嬉しい報告が聞けるとは。


「ありがとう。入りたい会社から内定出たから、終わらせることにしたよ」


「流石だな〜。入りたいところに入れるなんて!!私も嬉しいよ」



河西くんとの遊園地デートから数ヶ月。


高橋さんが何をしてくるわけでもなく、意外と平和な時間が流れていた。


たまに廊下ですれ違うこともあるのだけれど、目を逸らされるのは決まって私の方で。


よくわからないまま過ごしていた。



「藍の方はどうだ?」


「ん?何が?」


「河西くんとは順調?」


「…うん、順調っちゃ順調かな」


高橋さんが気がかりだけれど、何もないまま数ヶ月経っているわけで。


実際河西くんとは、色々なところへ出掛けているし、喧嘩もない。


順調に進んでいると言ってもいいだろう。