放課後、部活に行く途中、トイレから聴こえてくる声に、足を止めた。

「あやな、マジでうざくなーい?」
「それなーーー」
「最近、東田さんとつるんでるよねー」
「東田ってブスのくせにモテるよねー」
「ほんとそれ。うざいわー」
「だよねー」

吹奏楽部の女子達だ。
私は彼女達のことも好きになれない。理由は分かるだろう。人の悪口を影で言うからだ。
私は関わらない様に、早足でその場を去った。いや、去ろうとした。