「あー……じゃあ、まず班長でも決めますか」

 一番最初に自己紹介した男子が口火を切る。

 誰か仕切る人がいた方がいいだろうと、皆が頷いて決めることにした。


 公平に、ジャンケンで。


「さーいしょーはグーっ、ジャーンケーンぽんっ」

 一応その男子の掛け声で皆が思い思いの手を出す。


 こういう時というのは、何故か示し合わせたように一種類だけが多いときがある。


 今回もまさにその例に洩れず、パーが半分以上を占めていた。