処置を終え、ステーションへと戻ると…。


常に整頓されている神那の机の上には乱雑に書類が積まれていた。


まずその山を整頓し、片っ端から片づけて行く。




書類と格闘し始めてから数分後…。


「お疲れ様、神那ちゃん」


神崎が戻って来た。


「元気そうだね、神崎は」


「そりゃあもう。

昨日は神那ちゃんのお陰でゆっくり寝れてるからね」


「それはどうも」


書類から一切目を離さず会話する。


「お疲れ様です…。

俺、知りませんでしたよ。

医者がこんなにデスクワークが多いなんて…。

内科はここまでじゃなかったので」


同じく机の上の書類と格闘しているフェロー。


「あ、居たんだ…。

ごめんよ、気づかなかった」


「いえ、大丈夫ですけど」


「それはただ単に雑務を押しつけられただけ」


ミスされても困るからフェローに与える仕事は少ない。


あるとしたらそこまで重要でない書類。


そんなにヘラヘラしてるから押しつけられるんだよ。