「よし、これで終わり」

ハンガーにかけた最後の洗濯物を干し終えると、あたしはうーんと両腕をあげた。

修哉さんと暮らし始めて、2ヶ月が経過した。

2人で遊園地に出かけた翌日から、修哉さんから料理だけじゃなくて洗濯や掃除を任せられるようになった。

これって、信頼されている…って言うヤツだよね?

信頼の定義と言うのがよくわからないけれど。

「今日はいい天気だな」

ベランダから空を見あげると、雲1つない青空が広がっていた。

最近は雨続きで洗濯物が増える毎日だったから、今日のように晴天なのはいいことである。

「おーい」

下から聞こえたかわいらしい声に視線を向けると、小さな男の子が笑顔で手を振っていた。