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長いようで短い夏休みが終わった。

8月の下旬。
夏本番を迎えた今、容赦ない太陽さんに照らしつけられながら私はようやく学校に到着した。


学校までの道のり、心なしか頭皮からジリジリ音が聞こえて来たような気さえしたよ。


そして、教室へと向かう道のり。

ミディアムまで切った自分の髪の毛を、昨日の夜からもう鏡で何度確認したか分からない。

夏休み中にバッサリ切ってしまったせいで、新学期早々、イメチェンにも程がある。

肩にギリギリつかないくらいの髪は何も隠してくれはい。今まで隠れていたものがすべてさらけ出されているような気がして何とも言えない恥ずかしさに襲われる。


あぁ、みんなに会うの憂鬱……!
特に、涼くん。

なんて思うだろう?……いや、そもそも髪を切ったこと気づいてもらえるかな?

「はぁ……」

見えてきてしまった教室に、大きなため息を零す。きっと私は新学期を迎えた全国の女の子の中で、今1番憂鬱な自信があるよ。


なんて、変なところで張り合っても仕方ないか。


───ガラッ