梅雨の中、清美は彼氏の清彦と一緒に水族館にデートに来ていた。




雨のデートというのはいつも頭を悩ます。




どちらかといえば、デートを決めるのは半々の割合なのだが、




こう2年も続いて付き合うと、行く所がワンパターンになってくる。




そうすると、自然に新しい所か、決まりきった所になるのが定番。




今回もそうだ。




なんやかんや、喧嘩までして決めたのは清美だった。




前日の事だ。




「明日のデートどうする?どっか行きたい所ある?」

清美は少し、いつもの事のように話始めた。




「そうだなぁ~明日はどうせ雨だろうし、難しいなぁ~、

 行きたい所でいいよ。」




清彦はどちらかというと、こういうときの決定権がなく

はっきりしない性格だった。




「またぁ~最近、私ばっかよ、決めているの!」




「そういうなよぉ~、お前の主張を尊重しているんだから。」




「そういうのを尊重って言わないの!相手任せっていうの!」




すこしづつお互いに、喧嘩口調になりつつある。




これもいつものパターンだ。