朝。目を覚ますと、見慣れた天井。

自室のベッドで寝ていた。

どれだけたくさん寝ていたんだろう。

時計を見ると、針は10時半を指している。

ー…もうこんな時間か。今日は学校を休もう。

あたしはそう思って、昨日の事を思い出した。

* * *

仁人はそっとあたしにキスを落とすと

すっとあたしをおんぶする。

「じ、仁人…!ちょっ…」

意識もあたりないし、口もうまくまわらない。

「桜良さん、もう少し僕を頼ってください。」

そんなあたしたちを見て東雲は

「くそっ…次こそはぶっ潰す!」

と言って逃げるように倉庫を出て行った。