高校生活、初のテストが明日に迫った日曜日

あたしは朝から近所の図書館にいた
テスト勉強は家でも出来るけど
どうしても色々な誘惑に負けてしまう

部活をちゃんと続けるためには
せめて平均点ぐらいは取らないと

あたしは図書館の机に教科書とノートを
広げて、ひたすら範囲の勉強をする


ちょっと教科書から目を離してしまうと
頭に浮かぶのは昨日の部活の事だった

結局勝ったのはあたし達だったけど
あたしにとっては悔いしか残らなかった

周りの人が上手いんだから
そりゃ勝てるに決まってる

自分の実力で勝った訳じゃない

〈つかそもそも遊びだし

イライラし過ぎてミスばっかりするし

〈結局茅野さんは何も言ってこなかった


勉強に集中したいのに
あたしの頭の中は茅野さんで
いっぱいになっていく

〈やっぱりからかわれただけなのかな?
つか、好きだと言われた訳じゃないし

どういう意味で茅野さんは
あんな事を言ったんだろう


--- わかんないかな? ---

わからないです

そんな遠回しな言葉じゃわからない
自分の気持ちは言えないくせに
相手に言われた言葉の意味を求める



やっぱりあたしは結局傷つくのが怖いんだ
相手に言われないと
自分の気持ちを伝えられないなんて
ズルいにもほどがある


ふと思った

茅野さんがもしあたしと同じ気持ちで
あんな事を言ったのなら

〈‥いつからなんだろ?

全然気づかなかった

いや、多分気付かせなかったんだ

じゃあなぜ?今になって?


あたしが部活をやらないって
言ったから


--- 彼氏でも出来たのかなって‥----

不安になったのかな

あんな風に遠回しに伝えてきたのは
茅野さんだって、もしかしたら
怖かったのかもしれない

ちゃんと前向きに考えるんだ
もし違ったっていい
そんなつもりで言ったんじゃないって
言われたとしても‥怖いけど

とりあえず今はテストを頑張らなきゃ