「・・・さま・・・魔王さま・・・おはようございます」



ン・・・?
なんだ?

アドルフ、こんな高い声だったか・・・?

それに、あいつは何度言っても俺の事を魔王さまと呼びやしない。



じゃあ、誰だ・・・?



「魔王さま、朝でございます」




―――――っ!!?!?




「どぅわあああああ!!!!」




目をあけて現れた女の顔に布団をはいで飛び起きた。
な、なんだ、なんで女が!




「き、貴様なんだ!」

「・・・おはようございます。魔王さま。朝でございます」



女はなんの反応も見せずそう言う。
この女は・・・。



「ああ・・・エマ、か・・・」

「はい、魔王さま」




そういえば、アドルフが誕生日プレゼントだとふざけた事をぬかして連れてきたのだった。
突然召使いなど、そのうえ女など・・・。

どういうつもりなのだ、アドルフの奴め。