ここは何処?固く重いものに押しつぶされるような息苦しさの中で私は必死に光を求めて手を伸ばした。ここはとても暗い…そして苦しい 誰か助けて…この暗闇から私を連れ出して…そしてもう何も心配いらないと
私を抱きしめて…。
額に汗をうかべて夢から覚めた部屋の中は 何も変わってはいなかった。
そう…ここも同じ
夢よりもっと深い暗闇に私は生きている。忘れようと必死に努力し時にはもう大丈夫と思えるのに 私の過去は簡単にはそれを許さない。夜はけして安息をもたらさないと知ったのはいつ頃からだろう もう眠れないと知りながら再び布団に潜り込みながら ユリの思いは遠い過去をたどり始めた。そう悪夢の始まりへと…