それから黒乱が迎えに来たのは2ヵ月後だった。

季節は 秋 寒くなった11月
いつものようにサボリ部屋に集合して
今日は水飴を食べていた

雪「あまーい!!」

優「だろ?」

イチゴ味そう書かれた水飴を2人でほうばる
優といるとわたしは初めてが多いな
キャッチボールもそうだった、水飴も
ゆいがいなくなって色がなくなったわたしの世界にまた優が色をつけてくれた。

でも、そんな色も、もーすぐなくなる。

時がきた。

ブロン、ブロン

バイクの吹かし音が聞こえた、しかもこの独特の吹かし音は…

雪「鬼がきた」

優「なっ!?」

『素直に戻ってこい』

鬼の声が脳内をかすめる…

サボリ部屋の窓をあけ
黒乱のようすをみる

全校生徒がザワザワと騒いでグランドにいる黒乱を見つめている

グランドに立つ4人の影……珍しいあの子もいる…
あの子はわたしと同じで今の黒乱がすきじゃないから、めったにみんなと並ばないのに。

4人の真ん中の男がバイクからおり
ヘルメットをつけたまま、スピーカーを取り出した

?〝あーあー…なんだっけ〟

電話で聞いたときとはまた違うダミ声

?〝あー、そうだ。
電話で伝えたはずださっさとでてこい〟

きっとわたしのことを言っているんだろう

?〝ッチ…来ないなら、ヤるまでだ〟

大量の殺気に鳥肌が立つ
久しぶりだ、わたしはこれをいつもまじかで
かんじていた

あの子以外の黒乱の仲間がそれをなだめているようだ

あたふたしている

雪「いかなきゃ…」

優「雪…」

わたしと優はサボリ部屋に『ありがとう』
そういってでた

雪「優、ほんとにいんだね」

優「もちろん」

ギュッ

優はわたしの手を握りしめた

ギュッ

わたしもそれを握りかえす

雪「前にも言ったけど
もー2度とここには戻れないと思って」

優「雪が一緒ならいいよ」