ミーンミンミンミン……。

梅雨も明け、眩しい太陽がカラッと真っ青な空に輝いていた。

初夏の日差しの中、大人めパーマの女の子と、ストレートの髪を2つに結んだ女の子が二人。

暑さに負けず、話をしていた。


「……付き合って3ヶ月。初めての夏。―――とくりゃあ、ヤルことは1つでしょうっ」


ベランダで空を見上げていたら、ナッチが人差し指をあたしの顔の前に突き立てた。


「……や、やる…?」

「そーよ!認めたくないけど、考えたくもないけど、きっとそろそろその時なのよ!」


夏服になったナッチが、手の平に顔を埋めて、歎いていた。


「ナッチ、いったい…?」

「トボけるんじゃないわよっ!」


ナッチがあたしの胸倉を掴む。


「恋人同士が夏にヤルことと言ったらっ、1つでしょぉがぁぁぁ!!!」


揺さぶられて、目が回る。


「初えっちよぉぉぉぉぉ……っ!!!」

「!!!」


ナッチの声が響き渡った。