オレが砕けるつもりは全くないけれど、現状は打破させようと、かなりの覚悟と勇気を総動員してみたけれど…
あれこれ考えることを回避すべく、問題集をひたすら解いていたのだけれど、ちょうど集中の切れるタイミングで届いた詩月からのメッセージにため息しか出ない。
『たっくん、露骨過ぎー。やらしー。』
やっぱり極端だったろうか…
『たっくんが砕けるのは全然構わないけど、はーちゃんを困らせるのは許さないから!』
『あ、砕けたらちゃんと骨は拾ってあげるからね!』
『何年後かには幼馴染みに戻れるように手助けもしてあげる!』
返信する間もなく、細切れのメッセージが次々と届く。
しかもオレ玉砕前提…
いい加減反論しようとした時、もう一通届いた。
『かなり動揺してたよ、はーちゃん。たっくん…イケるかもよ?』
「!」
最後の言葉に思わずスマートフォンを握る手に力が入り、詩月の番号をタップする。
「はいはーい」
「マジかっ!」
電話の向こうで詩月がニヤリと笑っている気がして悔しいけど、今はそれどころではない。
「興奮しすぎー。ほんとにやらしーなぁ。」
今度は本当に声をあげて笑われる。