「よかったら、公園で一緒に遊ばへん?」

話しかけてきたのは今の親友、みくちゃんだった。

「...うん。」

正直周りに女の子が群がっててちょっと怖かった。でも、遊ぶのが楽しかったからか、いつの間にか時間がすぎていた。

「あ...もう、こんな時間。」

「ほんまや...」

「ねぇ、またよかったら遊ぼうね。」

「うん!!!!!」

これが僕とみくちゃんの出会いだった。

転校してからちょっとがたった頃。

「おい、谷口。」

「なに?」

「みんな外集まってるぞ。」

「あ、うん。ありがとう、教えてくれて。」

「おう。」

あの日以来、みんなの前で素を出せていなかった。でも、さっき話しかけてきた【荒井晃太-アライコウタ-】は、いつのまにかゆうまを押し退けて僕の心に入ってきた。そして素を出せていた。

その日はみんなでおにごっこをして楽しんだ。