機関からの追っ手を撒いた事もあり、十文字達は柊市内へと戻る。

「分かっていると思うが」

本城が言う。

「あまり目立つ行動はするな。何処に追っ手が潜んでいるか分からない。街中での戦闘は極力避けなければならない」

彼らは機関に追われるお尋ね者であるが、同時に機関による犠牲者を減らす為に戦っている身でもある。

自身が身を守る為に、関係ない一般人を巻き込んでいては本末転倒だ。

「高槻も、いいな?」

「分かっている。一体誰に言っているの」

少し憮然とする真琴。