澪side


あの後一時間に及ぶ説教が終わった。
 

あのじじぃほんとうっさいんだから!


バカ玲央。



八つ当たりに壁を蹴ったりしてみたけど私の足が痛いだけだった。



「なんなのよ…も…ぅ」


ポロポロと涙が零れ落ちる。


あれ、なんで?


私はそのまま床に崩れ落ちた。


振り回されてんだよ?


好きだった人に。


学校の王子に。

嬉しいんじゃないの?





ううん。

嬉しくなんかない。

もういいよ。

玲央はそんくらい私のことが嫌いなんだ。




なんで私には優しくしてくれないの?

…だってきらいだから。




なんで意地悪なの?

…だってきらいだから。





なんで…。

…嫌い。




もう、答えなんかでてんじゃん。


嫌われてんじゃん。


ははっなんで気づかなかったんだろ。