顔をこすって血を拭きとるが、 どれだけこすってもおちない。 相変わらずキラは笑っている。 暗闇や薄明かりで見ると、 不気味で恐ろしい。 今にもキラが 霧夜に襲いかかるんじゃないか? 不安でしかたがない。 裏口から出て車椅子と台車を押した。 ウチはどちらかというと田舎で、 夜に人が通ることはあまりない。 その代わり、俺たちが異常に目立つのが デメリットだ。