日本人らしからぬ青い目が、なんだか人工物めいてちょっと怖い。

 綺麗なんだけど、表情がない美貌にハマっていると、なんだか等身大のビスクドールか何かみたいだ。

 しかし、こいつ、凄い背が高い。

 遠目に見た時も、他の人たちより頭一つ分、ぴょこんと頭が出てたけど、いったい何cm身長があるわけ?

 見上げたまま、ついジロジロと観察してしまって、怪訝そうに首を傾げられてしまった。

 やばやば、あたしったら超不審人物じゃん。




 「…何?」

 「あ…えっと、そのぉ」
 



 …名前、名乗っていいのかな。




 とかなんとか迷ってるうちに、背後から長い腕が伸びてドアを開けて、さっさと部屋へと入られてしまった。




 「…入らないのか?」

 「え?あ…入ります!」




 何してんだ、あたし。

 いくら昔の知り合いだとは言っても、今は仕事中でしょ。