1日ぶりの家

やっぱり当直明けの家はうれしい
平日だから悠はもう学校か…


そう思いながら
玄関にまだある革靴に驚いた



リビングにはソファに
体を埋める悠の姿があった

「ただいま。だいぶ辛そうだね」


「…ぉか…えり」


「熱はかった?」

「まだ…さっき柚にメールして…」

「そっかとりあえずベッド行こうね」


悠を抱えてベッドに下ろすと
すぐに体温計を脇に挟んだ



音を立てた体温計は38.2

悠は怠いせいか
俺の手を握る手にも力がない

「悠熱高いし病院いこ
今なら龍に診てもらえるから」


「ぃい…」

「よくないでしょ?熱高いんだから」


「うごきたくなぃ…」


そう言われると無理にも出来ないもので…

「んーわかった
でもこれ以上悪化したら連れてくからね?
今はゆっくり寝て」



目を瞑ると直ぐに手の力が抜けた

相当頑張っていたらしい
それにしても…どうやって連れて行こう


今のうちに龍には連絡しておこう。