入江くんと一緒に教室に戻る。
もちろんクラスメイトからの視線は痛い。
「蒼と緒方が一緒に1時間目サボってたぞ」
「2人ってそんなに仲良かったっけ?」
わーわー騒ぐクラスメイト。
すごく恥ずかしくなってくる。
入江くんの後ろに隠れるように移動する。
けど、入江くんはそれを許してくれず、私の手をとり隣に並ばせる。
「俺さ、緒方さんのこと気になってるんだよ」
「うわー恥ずかしげもなく堂々と言いやがったぞ」
「いいぞいいぞ」
クラスメイトが茶化す。
私はバッと顔を上げて入江くんを見ると、ニッと笑う。
「こう言えば一緒にいても怪しまれないだろ?」