あたしは音也くんにここに来たことを全て話した。

「へぇー、それで高岳さんとはぐれて探索してるのか。」

「まぁ。無我夢中で走って気づくなかったあたしが悪いけどね…」


あの時ちゃんと周りを見てればはぐれなくて済んだのに…


「じゃあさー、高岳さんが見つかるまで僕と一緒に探索しよ。」


「いいけど…音也くんはどうしてこの廃墟 刑務所に?」

「まぁちょっとね…」

急に音也くんの顔は暗くなった。


これ以上話したらダメなのかもしれない。

なぜがあたしはそう思った。