ケータイ小説 野いちご

伝説の女~元No.1ホスト

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それから1週間ーあっという間に経ってしまった。

私は研修合宿に向かうため、早めに家を出た。

数時間の長旅の末、何とかホテルにたどり着いた。

すでに多くのホストたちが集まっていた。

私は徹を探すーだが、中々見つからなかった。

そのかわり、意外な人物に会った。

彼は私を見るなり嬉しそうに手を振って、「オーナー」と私を呼んだ。

その横には見覚えのない男が一緒にいる。

私は彼のもとに近づいた。

「お久しぶりです!!オーナー」と言ってくるこの男はかつてウチのクラブで働いていたホスト、武信だ。

武信はウチのエースで、思い出のある人物。

独立したい!!とウチを卒業して数年…まさかこんな形で再会出来るとは思ってなかった。

「久しぶりね、武信。こんな形であなたにまた再会出来るなんてね…どう?順調かしら?」と私が言えば、笑顔で「おかげさまで」と言ってくれた。

「やっぱり、俺時々思います。オーナーがいてくれたら…って。やっぱり寂しいですね!!自分で独立したのに…」と武信は言う。

私はうまく言葉が出てこない。

「実はね、この子、大学生のアルバイトなんだけど…人見知り激しいのに、給料高いからうち来たらしいんだよね。けど…俺にとってかなり大事なやつで…是非、ホストの魅力を感じてもらいたいなって思って今回は彼のための参加を決めたんだ」と武信は言ってくれた。

「なるほどね!!なら、私も頑張らないと!ホストの魅力を精一杯伝えられるように」と笑った。

「ほら、アキ挨拶して」と武信に言われて、横にいた男は背筋を伸ばして、ガチガチに緊張した面持ちで私に頭を下げた。

「アキです…」と。

なるほどね…武信がこの子を選んだ理由何となくわかる気がする。

「不合格」と私は笑顔で言ってやった。

「えー、オーナーきつい」と武信も言ってくる。

私たちのコミュニケーションなので武信は気にしてないようだった。

けど…アキというこの男はかなり落ち込んでしまった。



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