それはひとつ、こぼれた
たったひとつ、けれど


君はゆく
私をおいて

その背中
切ない程に


私は行かないでよと 手を伸ばし
君は優しく微笑み 手を振った


ひとつ
またひとつ
こぼれる

いっぱいになって
あふれて


それは
こぼれ落ちた