「たっだいまー!!」



元気よくまやが扉を開けて帰ってきた。



朝と違って結構元気になっていて、ほっと息をつく。



「ねえねえ、ジンさん」



ほっと息をつくのもつかの間、まやが仁に照れながら近づいた。



そして



ーーチュッ



部屋にリップ音が響く。



仁は驚いているが、俺と高林は顔をしかめて仁を睨んでいた。




「え、えっと…そ、その…あのですね……。い、いつも助けてくれてありがとう!お礼がこれしか思いつかなくて…」




仁はこんなことに慣れていなくて頬を赤らめている。



敵じゃないと思っても、やっぱりムカつく。