「今すぐに決めてなんて言わない。きららがいつかこれだけは叶えてほしいと思った願いがあればわたしに教えてほしいな。」

フィナは、わたしの手を取ってそう言う。

「・・・。」

わたしは、ずっとぼうぜんとなってフィナの手を見つめる。

暖かくて優しい手・・・。

「・・・。」

わたしは、顔を上げてフィナを見つめる。

「ん?どうしたの?きらら。」

フィナは、少し目を見開いて首を傾げる。

「フィナ、ありがとう。」

わたしは、ニコッと微笑んだ。

「・・・っ。」

フィナは、ぼうぜんとした顔でまた目を見開いた。

「きらら。」

「ん?」