ドクンッ、ドクンッ。




脈打つ心臓が、なんだか熱い。




興奮、してるのかな。




今、私は歴史的瞬間に立ち会おうとしている。




だけど、ハッと気が付いた。




この事件って、死んじゃう人いるんだっけ……?




結末は?




結局どうなったんだっけ……




ああ、もっと歴史の勉強しておけばよかった。




「戦、とまではいきませんが、大事には変わりありません。

 もしかしたら、死人がでるかもしれません」




「え……」




「それだけ、危険だということです。

 だから、山崎くんは君に部屋を出るなと言ったんですよ」




流石の私も、そこまで言われれば、どれほど危険な事が起こっているのかは分かった。




だけど、いまいち実感が沸かない。




人が死ぬ、なんて……




そんなこと、本当に起こるのかな。