「でも、その人も酷いよ!

 振り方が相手を傷つけ過ぎ!!」




お昼休みに、昨日の出来事を美咲ちゃんに話すと、彼女は頬を膨らませて怒った。




「でも、その人が言ってる事も、当たってると思うし……」




「だけどぉ……」




まだ何か言いたげな美咲ちゃんに、私は少し困った様に笑う。




「もういいの。

 私、もう恋しないって決めたから」




「千里……」




寂しそうに私の名前を呼ぶ美咲ちゃん。




だけど、私は何も言わない。




……いや、言えないんだ。




こういう時、なんて言えばいいか分からないから。