翌日。


あたしは梓に、昨日の放課後のことを聞かれていた。



「えっ。じゃあ告白じゃなかったの?」


「うん。ただの先輩からのやっかみだった」


「あらら……。まーた変なのに巻き込まれちゃって。
美月の他人をほっとけない性格、キライじゃないけど気をつけなね?女に妬まれやすいんだから」


「はーい」



あたしは梓の忠告に、コクコクと頷く。



「ていうか、それで何もされなかったワケ?」


「えっと……殴られそうになったんだけど、ちょうど通りかかった有馬くんが助けてくれた」



事実を述べると、梓は「えっ!?」と驚いた声をあげる。



「なになに!?一体何があったっていうの!?」



興味津々に梓が迫って聞いてくるので、あたしは手短に何があったのかを説明した。