「ふーっ。疲れたー。お疲れ、みゆう。」




「お、お疲れ様です!」




ぎこちない会話だったのか、たかひろ先輩が笑う。



「じゃあ、そろそろ帰る?」



「あっ、はい!」



すると、さとし先輩が



「あっ、たかひろ先輩!俺が片付けしとくんで、先どうぞ!」



あーー、なんて優しい人!



「あー、まじ?ありがとう。」




「いいんですか?先輩?」



「うん!全然っ!じゃあ、気を付けて帰れよ。」


そう言って、背を向けて黙々と片付けをし始めた。




「んじゃ、さとしに任せて、帰ろっか?」




「はいっ!そうしましょう!」



体育館シューズを脱ぎ、外へ出る。




もう、随分辺りは暗かった。