「あっれー、珍しく祥一が落ちてんじゃん。」 「……かずひろー……。」 ガヤガヤとうるせえ、2年の教室。 机に突っ伏すおれの一つ前の席に座った、幼馴染の遊瀬和浩(ゆせ かずひろ)。 「そういえば昨日、先輩に告白するって言ってたよな。そんなこっぴどくフラれたの?」 …………フラれた? フラれたのか、おれ? ていうかそれどころじゃなかった。 頭がショートして、涙腺が弱くなって、 気が付けば家にいた。